高齢化社会が加速している中で、一戸建てではなく賃貸で老後を過ごそうと考える高齢者が増えてきています。
特に、身寄りのない高齢者の場合は、自分に万が一の事があった時に、一戸建ての手続きなどの負担を考えると賃貸で生活していた方が安心というイメージが強いようです。
しかし、老後は賃貸が借りられないという噂もあり、今後賃貸を借りようとしている人にとっては不安に感じますよね。
そこで今回は、老後に賃貸を借りられない原因や嘘だと言えるポイントなどを詳しく解説していきたいと思います。
老後に賃貸を借りられない要因
それではまず、老後に賃貸を借りられないと言われている要因について見ていきましょう。
支払い能力の不安
まず1つ目は、支払い能力の不安です。
高齢になると、多くの場合収入源が年金になりますよね。
仕事をしながら収入を得ているわけではないので、若い人達に比べると安定的な収入とは言えず、賃貸では支払い能力の不安から審査に落ちてしまうケースがあるのです。
賃貸の大家さんや管理会社にとっては、家賃の支払いが滞る事が一番困るので、その部分に不安要素があると借りられない可能性が高くなります。
健康状態の不安
2つ目は、健康状態の不安です。
近年では、高齢者の孤独死などが社会問題にもなっているように、老後1人暮らしをしている中で健康状態が悪化しそのまま発見されずに孤独死してしまうケースが増えているのです。
孤独死が発生した物件は、事故物件となり入居者が集まらないなどの問題が発生する可能性が高くなるので、賃貸を経営している大家さんや管理会社からは嫌がられる要素となっています。
そのため、若い人に比べて体力が落ちていて健康状態に不安のある高齢者は、賃貸が借りられないケースがあるのです。
身寄りがない事の不安
そして3つ目は、身寄りがない事の不安です。
高齢者の中には、すでに家族が他界してしまっているケースも少なくないため、身寄りがない状態の人も多いです。
そのような人は、賃貸を借りる際に必要になる保証人を確保出来なかったり、緊急連絡先を確保できない事が多く、万が一入居中に何かあった時のリスクが大きいため入居を断られる可能性が高くなるのです。
老後に賃貸が借りられないのは嘘
さてここまでで、老後に賃貸が借りられないと言われる要因を見てきましたが、だからと言って必ずしも老後賃貸が絶対に借りられないという事はありません。
しかし、働き盛りの若い人に比べると、賃貸が借りにくくなるのは事実で実際には60代以降になると審査に通るのが難しくなってきます。
70代以降になると、賃貸ごとに定められている入居基準を満たせなくなるケースが多くなってくるため、やはり年齢が上がれば上がるほど借りられない可能性が高くなります。
そのため、もしも老後に賃貸で暮らしたいという場合は、収入が安定している60代前に賃貸に入居しておくのもおすすめです。
見出し3、老後でも賃貸を借りられるポイント
それでは最後に、老後でも賃貸を借りられるポイントをご紹介していきたいと思います。
UR都市機構の物件を探す
まず1つ目は、UR都市機構の物件を探すという事です。
UR都市機構は、高齢者が老後に賃貸を借りやすい「高齢者向け優良賃貸住宅」や「シルバー住宅」などを取り扱っており、一般的な賃貸では審査に落ちてしまう人でも、比較的借りやすいようになっています。
また、高齢者が生活する上で安全に暮らせるように整備されている物件が多いので、非常に住みやすい環境が整っています。
家賃債務保証制度を利用する
2つ目は、家賃債務保証制度を利用するという事です。
すでに配偶者が他界していたり、身寄りがなくて保証人が確保できない場合に利用できる制度で、一般財団法人高齢者住宅財団が取り扱っているものです。
これは、保証人が確保できない人に対して高齢者住宅財団が連帯保証人となり、高齢者が賃貸へ入居できるようにサポートする制度です。
連帯保証人がいる事で、入居審査にも通りやすくなり賃貸が借りられる可能性が高くなります。
預金が十分にある事を証明する
そして3つ目は、預金が十分にある事を証明するという事です。
高齢者が、賃貸が借りられない大きな要因として金銭面での不安があります。
大家さんや管理会社からすれば、毎月必ず家賃が支払われる事が重要なので、支払い能力に問題がない事を証明すれば借りられる可能性がグッと高まります。
例えば、大家さんや管理会社に預金通帳のコピーを提出し、家賃何年分くらいの支払い能力があるかを示す事が出来れば、審査に通る可能性が高まるでしょう。
まとめ
さて今回は、老後に賃貸を借りられない原因や嘘だと言えるポイントなどを詳しく解説してみました。
高齢者は老後賃貸を借りられないという噂もありますが、実際には絶対に借りられないという事はなく嘘だと言う事が分かって頂けたかと思います。
しかし、借りられないのは嘘だとしても、若い人に比べると借りにくくなるのは事実なので、老後に賃貸で暮らしたいと考えている場合は、早めに入居できる物件を探し活用できる制度は積極的に利用すると安心でしょう。
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